「ひとかじりのりんご」

へっぽこエンジニアの備忘録。こちらは旧ブログ。新しい方はこちら→「http://sbkro.github.io」

僕がLAMY 2000を4ヶ月使って感じた6つのこと。

前回(LAMY 2000(万年筆 / EF)を買ってきた。 - 「ひとかじりのりんご」)の続きです。早いもので、初めての金ペン万年筆「LAMY 2000」を使って4ヶ月になります。良い感じに手に馴染んできたので、この万年筆を使った感想を綴ってみます。LAMY 2000に興味があるんだけど正直どうよって方の参考になればと思います。

スペック

LAMY 2000の使用前後の万年筆・インクは、このような感じです。ちなみに普段使いの用紙は「某社のルーズリーフ」「MOLESKINE」「RHODIA」の3種類です。

万年筆 ペン先 インク
LAMY Safari イエロー EF/スチール LAMY ブルーブラック
LAMY 2000 EF/14金 LAMY ブルーブラック

1. インクフローが不安定

インクフローが不安定で、まるで妖刀。ある時は、インクがドバドバと溢れ、ペンが踊るように動くときがあれば、インクが全く出ず、紙が引っかかることもありました。インクフローが渋いインクを使っていることと、LAMY 2000のペン先はSafari以上に、紙との相性が良い時と悪い時の差が激しいことが原因かと思います。調子の良い時は思わず「おっ!」と言ってしまうぐらい良い滑りを見せてくれます。MOLESKINERHODIAは比較的相性がいいです。

2. 重い・太い

この万年筆を持った時の最初の印象は「重くて太いなぁ」の一言。デメリットかと思いますが、実は非常に良かったりするのです。重量があると、自重を使って文字が書けますし、ペン軸が太いとペンを握る力を抑えることができます。Safariに戻ると少し物足りないと感じるはずですよ。

3. 指の位置が決まらない

Safariには持ち手に窪みがあり、指の位置を決め易かったのですが、LAMY 2000には、これがありません。文字を書いていくうちにペンが回転して、ペン先が反転したということが使い始めに多発しました。ペン先の位置を確認するために、キャップのクリップとペン先の向きを合わせるようにすると良い感じになります。

4. 重心が前

LAMY 2000は、前方に金属パーツを使用しているためか、重心が前寄りになります。Safariに慣れていると不自然に感じるかと思います。気になる場合はキャップを使うことをオススメします。キャップには重りが入っているので、重心が相殺されてバランスが良くなります。

5. 吸引式がおもしろい

コンバーターと仕組みが変わらないですけど、万年筆全体でインクを吸い上げる行為は、何ともいえない至福の時間を味わうことが出来ます。インク量もコンバーターより多く入るので、一石二鳥です。

6. 万年筆がもっと好きになる

金ペンの書き味はSafariとは比べ物にならないほど気持ちが良いです。スチール製と較べて、筆圧を吸収しますし、線に強弱を付けることができます。一言で言うと「スチール⇛ボールペン」「金⇛筆」のような感覚でしょうか...また、スチール製ペン先以上に、紙の質感が直接に手に伝わってきます。特に相性の良い紙で文字を書いた時の驚きは格別です。文字を書くことが楽しくなってきます。これのせいで、万年筆がさらに好きになりました。インクを変えるとどうなるか、紙を変えるとどうなるか、他社のペン先はどうなのか...色々と興味が湧いて来ます。現在、LAMY 2000と相性の良い紙を探求し、文房具店に足を運ぶようになりました。

まとめ

一言で言うと「買ってよかった」と思います。見た目と反して癖のある万年筆なので、初めての一本にはオススメしません。でも、ある程度万年筆に慣れて金ペンに挑戦してみたい人にはオススメ出来ます。吸引式金ペンの中では恐らく最安値だと思いますので、本格的な万年筆(Pelikan スーベレーンM800やMontblanc No.146)の前に使ってみるのもよいでしょう。作りがしっかりしているので、一生付き合える万年筆だと思いますよ。

最後に、現在のLAMY 2000のペン先をルーペで覗いてみました。先端左側が削れてることが確認できます。このように、少しずつ自分の筆跡に合わせて、万年筆が変化しているのを観察するのも、楽しみの一つだったりするのです。